雨の日のバタイユ

雨の日。窓から見える山が白く煙っている。

こんな将棋のニュースを見て、一日将棋について検索し回ってしまう。「加藤一二三」という面白い人を知る。

見田宗介現代社会の理論」(1996)をGWに少しずつ読み始めて読了。映画「いのちの食べかた」を見たおかげで、食糧の大量生産体制と飢餓だとか、屠蓄と差別などの問題に思い至るわけだが、そんな頭で本棚を見渡すと、この「現代社会の理論」と鎌田慧ドキュメント屠場」(1998)が見つかったわけで。どっちも購入して十年、まともに読んでなかったのだった。

現代社会の理論」は、自由な社会に基づく限りの消費化・情報化社会のシステムは人間の欲望と幸福の形態に限界を設けないとした上で、貧困・環境などの他者収奪的な困難の乗り越えについては、情報化の力を総動員してグローバルに対処しつつ、また、情報化によりドライブされる人間の欲望・幸福の形態の変化に求めるという内容だったような。続きは岩波新書が装丁を変更した時の第1弾「社会学入門―人間と社会の未来」(2006)ということなので、こちらも読んでみよう。

鎌田慧の方は東京、横浜、大阪、徳島と屠場を巡ったルポルタージュ。徳島の「四国日本ハム争議」が最終章だったのでそこから読み始める。日ハムは元は徳島ハムなんだな。「牛の解体は、これ(豚)にくらべると、はるかにダイナミックで、映像的だ。映画監督ならずとも、映画に撮りたいと思う。」なんて記述があって映画のシーンを思い返す。鎌田にこの映画の感想を聞きたかったな。ちなみに、徳島ラーメンが豚骨ベースなのも豚ガラを大量に生み出す「徳島ハム」が地元にあったからみたい。(→徳島ラーメンの歴史と特徴)

納豆と味噌汁、煮物の残りで昼ご飯。

一歩も外に出ない日。

冷凍の鶏牛蒡ピラフとギョーザが晩ご飯。

見田宗介本の終わりあたりにバタイユが出てきていたので、本棚から酒井健バタイユ入門」(1996)を見つけて読み始める明け方。この本も買って十年。。。